理想の上司は、将来の自分ということ。

「あの上司みたいになりたい」

そう思える人が社内にいますか? そう思ってもらえる人になれていますか?

どんな会社であっても、人間同士の「合う」「合わない」は必ずと言っていいほどあるものだと思いますが、できれば後輩には慕われたいものですよね。

私が歩んできたのは、美容サロンで9割が女性という世界。全国の店舗を回り、同じ看板を掲げているものの「サロンごとに色が違う」ことに気付きました。そこで今日は、ここで得た経験を元にちょっとだけお話したいと思います。

私は、1人でも部下を持った時点で”人材育成”に携わることになると思っています。そして、店長、マネージャーとポジションが昇格すればするほど深いものとなります。

人は十人十色、その教育の仕方にも正解はないと考えます。むしろ柔軟に変えるべきだと思っていて、特に女性はデリケートで言葉の使い方・伝え方ひとつを敏感に受け取るため、ストレートに伝える事は難しいといえます。

では、少し前にお伝えした「同じ看板なのにサロンごとに色が違う」、これはどうして起きてしまうのでしょう?

それは教育の仕方や店舗での方針が違ってくるからです。先ほどの話を含めて、これは店長やマネージャーの影響力が大きく関わってきます。例えば周りにこんな上司はいないでしょうか?

・自分自身はあまり動かないにも関わらず、命令的な指示をしてくる

・ゆるすぎて、すべてが適当になっている

・いつでも自分が主役でありたい感が強い

・指導が細かすぎて常に監視されている感がある

・頭ごなしに否定をしてくる

中には責任感が大きいがゆえに、頑張りすぎてそうなってしまう方もいらっしゃると思いますが、上記のような上司についていきたいと思うでしょうか。

ここでは問題をシンプルに絞ってみます。

“大人数のスタッフに、一体どう接すれば動いてもらえるのか?”

私が聞かれたとしたら「まず、自分がお手本となること」と答えます。これが簡単そうに見えて意外とできていないのが現実なのです。延々と上司が動きすぎるのはまた結果が違ってくるので注意が必要ですが、まず自分が率先してやって見せることは必須です。

そしてお手本を見せたからといって、こちらの指示で無理に「動かす」のではありません。

必要性を感じてもらい、「自発的に動いてもらう」ことが大切なのです。

自分が「尊敬する上司は、将来の自分の姿」といいます。子どもは両親の背中を見て育っていき、意図せずとも自然に似てきたりしますよね。同じように、スタッフは上司の背中を見て育つのです。