訪日外国人が年々増え続ける中、日本も一人一人がグローバルな人材になることが必要とされています。
この情勢の中で、引け目を感じずに自信を持って海外の方々と接することができるようにと、奈良県にある和菓子屋さまをサポートさせていただいております。
目標
①英語での接客フレーズを習得する
②「伝えられない」を「伝えられる!」の自信に変える
③日々の接客で実践し、より多くの海外からのお客様にお店の魅力を発信する
【英会話】の講座と【接客英語】の講座、各月1回(2時間)全12回のコースです。
各講座での様子をこのページでご報告させていただければと存じます。
実施日時
2018.9.6 Thursday(第8回/12回)
講座内容
- 10分英会話(ウォーミングアップ)
- 商品説明の練習
- 飲食 ご提供→お会計
毎回授業の初めに気軽に英語で会話ができるウォーミングアップとして、10分英会話をペアでしていただいています。
今回は先日のあいにくの台風にまつわる英語が行き交いました。海外のお客様に臨時閉店や外の天気の情報をお伝えするフレーズをいくつかご紹介したいと思います。
“We’re closing at 4pm today as a typhoon is coming.”
「台風が近づいているため、本日4時で閉店いたします。」
“It’s windy and dangerous outside, so please be careful.”
「外は風が強いので、お気をつけくださいね。」
海外からのお客様は日本での台風や大雨の状況に慣れていらっしゃらない方も多いため、「なぜお店を閉めるのか」や、「外に出ているのは危険」であることなどをお伝えすると、お客様のご旅行中の混乱が軽減できるかと思います。
今回はご提供→お会計の練習をペアで行っていただきました。
○ご提供フレーズ
○ご注文の品が全て揃った時
○お客様からお褒めの言葉をいただいた時
○お会計
○ご提供フレーズ
“Here’s your~.”「〜でございます。」
“Please be careful, it’s really hot!”「とても熱くなっておりますのでお気をつけください。」
○ご注文の品が全て揃った時
“Enjoy your meal / dessert!”「お食事 / デザートをお楽しみください!」とお声掛けするといいでしょう。
“Let me bring you a new plate.”「新しいお皿とお取り替えいたします。」
この“Let me 動詞の原型.”で「〜させて」という意味になります。
例えば、
“Please let us know if there’s anything you need.”
Pleaseをつけて「私たちに知らせてください。」という意味になります。
「何か必要なものがございましたらお知らせください。」
○お客様からお褒めの言葉をいただいた時
“This tastes really good!”「これとっても美味しいわ!」と言ってくださったら、
“I’m glad to hear that. Thank you very much.”「(それを聞いて)嬉しいです。ありがとうございます。」
“Thank you very much.”だけでもいいですが、+αの会話を心がけることで、お客様との会話の幅が繋がります。
この
<be + 感情形容詞 + to 動詞の原型〜> で「〜して嬉しい・悲しい」などの感情表現できます。
○お会計
“That’s 2,160 yen.”
この数字の読み方ですが、丁寧なのは“two thousand and one hundred sixty”となります。
クレジットカードでのお支払いパターン
お客様: “Could I pay by credit card?”
スタッフ:“Sure.”
“Could you enter your PIN, please?” *PIN=暗証番号
“Here’s your card and receipt. Thank you very much. Have a nice day!”
もし日本の紙幣・硬貨に慣れていなくて戸惑っているお客様がいらっしゃったら、
“Take your time.”「ゆっくりで大丈夫ですよ。」とお声がけするといいでしょう^^
接客での様々なパターンにあてはめて練習されているご様子です。
成果
海外のお客様とのコミュニケーションに慣れてこられていらっしゃる印象を感じました。「お帰りの際に“Bye!”と声掛けすると“Bye!”と返って来ます!」と笑顔で話してくださったスタッフさまがいました。一見難しくないように見えますが、この、時には「海外のスタイル」に合わせることは、英語接客において大切だと思っています。もちろん、「ありがとうございました!」と日本語でお声掛けすることも「日本を感じていただく」ことに繋がりますが、カジュアルに会話するということも、あたたかみを感じていただく一つの方法ではないでしょうか。スタッフさま一人ひとりが意欲的な挨拶を心がけることで、居心地の良いお店作り、「また来たい、友人・家族にお勧めしよう」と思っていただけるお店作りに結びつくかと思います。
海外の方の間では日常よく使われる“Have a nice day!”もスラっと出てくるようになりたいとおっしゃっていたので、今後の成果も楽しみです。
課題
①「お客様のおっしゃることが聞き取れない」といったお声が多くありました。
「この数ヶ月練習を重ね、伝えることには慣れてきましたが、聞き取りが難しい時がありもどかしい時が多々あります。」
【対策】
ご注文の誤解を避ける為にも店員・お客様双方が通じ合うことが重要になるので、躊躇わずに聞き返す方がより心のこもった接客に繋がります。
1)“Could you speak more slowly, please?”
「もう少しゆっくり話していただけますでしょうか?」
2)“Could you say that again, please?”
「もう一度言っていただけますでしょうか?」
3)“Could you write it down, please?”
「書いていただけますでしょうか?」
この
“Could you ~, please?”または“Could you please~?”は日本語の「〜していただけますでしょうか?」にあたるので、“Can you~?”に比べより丁寧な表現です。
②「英語の文章が出て来ず、単語で話してしまいます。」
【対策】
初めは単語でも通じ合うことが大切なのでいいかと思います。しかし、単語では少しぶっきらぼうに聞こえてしまう可能性もあるので、単語を覚えた次のステップで文章で伝える練習をすると、自分の言葉として文章が出てくるようになります。
スタッフさまから、「「酸っぱい」という英語の単語が出て来ず、中国語圏のお客様に「梅味」と漢字で書いてお伝えしたら伝わりました!」といったお声もありました。このように、どの言語を使ってでも「通じ合う」ことが接客・コミュニケーションにおいて必要になるので、臨機応変に対応する姿勢が一番大切かと思います。
次回の戦略・展望
今回お声が挙がった課題を共有し、スタッフさま皆様が対応できるように練習をしたいと思います。また、季節の変わり目で季節商品をお勧めするフレーズや、おすすめ商品を紹介する場面に備え、それらに役立つフレーズの練習にも取り組みます。