日本女性会議2025橿原プレ大会

クライエント 橿原市

概要

男女共同参画社会の実現に向けた課題の解決策を探ると共に、参加者相互の交流の促進やネットワーク化を図ることを目的に1984年から始まり、今大会で40回目を迎える国内最大級の会議「日本女性会議2025橿原」のプレ大会です。

実施目的

男女共同参画社会の実現に向けて、解決策や交流の促進を目的に開催されています。

少子高齢化による労働人口の減少やライフスタイルの多様化、社会情勢の変化により、男女共同参画の推進や、ダイバーシティの取り組みが各地で行われています。

しかし、日本ではその取り組みはなかなか進んでいません。男女格差の現状を評価するジェンダー・ギャップ指数の2023年版で、日本は過去最低の125位になりました。

その要因は様々ですが、日本の企業や組織に多い、これまでの風習を優先する「慣例主義」によるものと言われています。また、無意識のうちに性別や年齢などで判断してしまう「無意識の偏見や固定観念」(アンコンシャスバイアス)」の影響も大きいとされています。

これからの社会ではより柔軟に、多様な人々と共存していくことが社会の発展や新たな価値創出につながると考えられています。そんな未来の実現に向けて私たちは当事者意識を持って考えていく必要があります。

コンセプト

幅広い世代へ届け、「考える」を創出し、誰もが「主役」になろう!

まず、今回の会議において「平等・多様性・包括」を大事な要素として選定し、これらを軸に考えました。これまで想定されていたターゲット層だけでなく、未来を担う世代として、Z世代へのアプローチを視野にいれ、新しいイメージの提案をしました。

また、誰もが当事者となり向き合うきっかけづくりとして、身近な疑問にフランクに意見が出せる環境や、共感や感動を生むコンテンツで考える機会の創出を試みました。

制作物

WEBサイト / プレ大会用PRチラシ

ターゲット

未来を担う世代として男女平等問題に関心のあるZ世代までターゲットを広げ提案しました。

工夫した点

タイトルやテーマを見たり聴いたりすると「堅い」イメージに捉えられてしまうため、子供が見てもわかりやすいことを意識しました。例えば、なぜ橿原市で開催するのか?という疑問には、橿原市の歴史を絡めてイラストも加えて説明したり、文章が多くなりがちなテーマの説明部分では、図解を使用して簡潔に情報が伝わるよう整理しました。

カラー展開

多様なパステルカラーを使用して、柔らかい雰囲気を出すことを意識しました。また、グラデーションや曲線を使用することで、様々な人やものが交わって社会が作られていることを表現しました。

プロジェクトを通して

社会的に大きな影響のある本会議の内容やコンセプトを、どのようにすれば子供から大人まで幅広い世代にわかりやすく届けることができるかということを一番考えました。

WEBサイトを見て会議に参加したいと思ってもらえるにはどうすればいいか。参加したいと思われた方が実際に申し込みをするまでの流れを円滑にするにはどうすればいいか。参加しづらい空気感を作らないためにはどうすればいいか。

サイトを見る人たちのことをたくさん考えてデザイン制作に取り組みました。

多様性のあるデザインを意識して色や形を何度も試行錯誤し、誰も傷つけることのない優しいデザインを目指しました。

また、本プロジェクトを通して、日本における男女平等の割合は世界的に見て低いですが、様々な自治体様がその地域内で男女平等に向けた取り組みをされていることを知りました。このような一つ一つの活動が、より良い社会に繋がっていくんだと感じました。