道の駅「宇陀市室生」の看板制作のプロセス②龍神六景図

室生地域の観光スポットを載せ、六景図として表現しました。

道の駅「宇陀市室生」だけでなく、室生寺にも同様の看板を設置しています。

室生寺と周辺地域は、静かにせせらぐ川と澄んだ空気をつくりだす木々に囲まれており、龍の気配を一層感じさせるため、看板のコンセプトカラーは深い藍色としています。

龍神六景図

〈道の駅 宇陀路室生〉
「木もれ陽の森」の愛称でも親しまれ、名所旧跡のご案内や、草木染、和菓子、地酒など、多くの特産品を販売しています。

宇陀市出身の世界的彫刻家、井上武吉氏デザインのモニュメント「My sky hole 地上への瞑想室生」をはじめ、施設全体が一体的に修景デザインされ、室生独自の精神性や風土性が表現された空間になっています。

〈室生寺〉
屋外に建つものでは国内最小である室生寺の五重塔。弘法大師が一夜で建立したと言われ、「一夜づくりの塔」とも呼ばれます。京都は「神泉苑」、龍を使った雨乞い「請雨法」を行う弘法大師を妨害しようと、当時の好敵手・修圓が国中全ての雨を降らす神の龍神を、塔の頂点にある水瓶に閉じ込めたという言い伝えがあります。

 また、女人禁制の高野山に対して、女性の参拝が許されていたため、女人高野の呼び名でも親しまれています。四季の美しい自然が豊かで、国宝の釈迦如来立像をはじめ、文化財の仏像・堂塔・寺宝を数多く貯蔵しています。

〈龍穴神社〉
古代から水の神として信仰される龍神「高龗神(たかおかみのかみ)」が御祭神として祀られており、古くから雨乞いの神事等が多く行われてきました。拝殿の社額には「善女龍王(ぜんにょりゅうおう)社」とあることから、以前は「善女龍王」を祀っていたと言われています。日本三大龍穴の一つ、奥宮の「妙吉祥龍穴」は、実際に目にできる唯一の龍穴です。

〈龍王ヶ渕〉
大和富士と呼ばれる額井岳の近く、山々から流れる小川の水や湧水を貯めた標高530mの山中にある自然池です。風のない晴れた日、水面が周囲の木々を映す「水鏡」の景色は神秘的で、絶景スポットとしても知られます。池の周囲には遊歩道があり、ゆったりと散策が楽しめます。

〈龍鎮渓谷・龍鎮神社〉
「海神社」が約500年前、安土桃山時代に創建した境外摂社です。雨乞い祈祷のため、龍神様の鎮まる特別な場所を探したところ、この渓谷が適地とされました。水を司る龍神「高龗神(たかおかみのかみ)」が祀られています。

隣にそびえる「龍鎮の滝」には、エメラルドグリーンに輝く滝壺があります。そこには、龍神が棲むともいわれ、神秘的な宇陀の隠れた秘境の一つです。

〈室生山上公園 芸術の森〉
地滑り対策後の跡地を活用し、彫刻家 井上武吉氏の構想を元に、彫刻家 ダニ・カラヴァン氏の監修で整備された、地域とアートを融合する野外美術館です。上空から見ると公園が龍の顔に見え、空間全体が2人の彫刻家による芸術作品となっています。